芳華-Youth-
2017年製作/135分/日本
配給:アット エンタテインメント
監督:フォン・シャオガン
森直人(映画評論家)×   徐 昊辰(中国人映画ジャーナリスト)
『芳華-Youth-』を語る
フォン・シャオガン
1958年、中国・北京生まれ、湖南省湘潭市出身。
85年に北京電視芸術中心でアート・ディレクターを務めた後、91年に、中国初のTVコメディ「編輯部的故事」で脚本を担当し、「北京人在纽约」(94)で初監督。同年、映画でも『Gone Forever with My Love』(94)でも初めて監督を務め、その後、ドナルド・サザーランド出演の『ハッピー・フューネラル』(01)や『手機』(03)が興行的にヒットし、映画監督としての地位を確立する。アンディ・ラウ主演の『イノセントワールド -天下無賊-』(04)では、金馬奨・最優秀脚本賞を受賞、チャン・ツィイー主演の『女帝 エンペラー』(06)では、ヴェネチア国際映画祭スペシャル・メンション、そして、『戦場のレクイエム』(07)でも金鶏奨・作品賞&監督賞、金馬奨・主演男優賞を受賞。さらに、16年の『わたしは潘金蓮じゃない』では、トロント国際映画祭・国際批評家連盟賞、サンセバスチャン国際映画祭・作品&主演女優賞を受賞し、国内外で高い評価を獲得。また、俳優として主演を務めた『ロクさん』(16)で、金馬奨・主演男優賞を受賞している他、15年には、フランスの芸術文化勲章シュヴァリエ賞を受賞している。その他の監督作品に、『遥かなる想い』(98)や、北海道を舞台にした『狙った恋の落とし方。』(08)、『唐山大地震 』(10)、『私人定制』(13)、『一九四二』がある。
あらすじ
物語は、軍で歌や踊りを披露し兵士たちを時に慰め時に鼓舞する役割を担う文工団に、
17歳のシャオピンがダンスの才能を認められ入団するシーンから幕をあける。周囲となじめずにいる彼女の唯一の支えは、
模範兵のリウ・フォン(ホアン・シュエン)。しかし、時代が大きく変化する中、ある事件をきっかけに、
二人の運命は非情な岐路を迎えるー。何十年にもわたる関係を軸に、文工団の若者たちの初恋と交錯する想いが、
心に沁みる美しい音楽と踊りに彩られ、描かれる青春ラブストーリー。 
シャオピンを演じるのは、純粋でまっすぐな眼差しが印象的な新星ミャオ・ミャオ。シャオピンが一途な想いを寄せる
リウ・フォンを演じるのは染谷将太主演の「空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎」で白楽天を演じたホアン・シュエン。
 みどころは、文工団のダンサーたちが踊る、京劇と現代的なバレエを融合させた華麗で躍動的なダンスと、
楽団員たちが様々なシーンで奏でる、心を揺さぶる音楽の数々。 
激しい戦線のすぐ傍らで、青春を送る若者たちの日々。裕福で時代の変化にうまく乗る者。貧しくとも誠実に生きる者。
時代に残酷に翻弄されながらも、彼らの若さ輝く瑞々しいきらめきと純粋な想いは、
観客の胸をしめつけ、深い余韻とともに心に刻み込まれる。
STAFF
監督:フォン・シャオガン
原作:ゲリン・ヤン
出演者
ホアン・シュエン
ミャオ・ミャオ
チョン・チューシー
ヤン・ツァイユー