生きてるだけで、愛。
日本
配給:クロックワークス
監督:関根光才
関根光才 監督が自ら語る
関根 光才
1976年生まれ。東京都出身。
2005年に短編映画『RIGHT PLACE』を初監督し、翌年カンヌ国際広告祭のヤング・ディレクターズ・アワードにてグランプリを受賞。以降、数多くのCM、ミュージックビデオ等を演出し、2012年短編オムニバス映画『BUNGO~ささやかな欲望~』では岡本かの子原作『鮨』を監督。2014年の広告作品SOUND OF HONDA『Ayrton Senna 1989』ではカンヌ国際広告祭で日本人初となるチタニウム部門グランプリ等、多数の賞を受賞。国際的にも認知される日本人監督となる。本作が初の長編劇場映画監督作品となり、2018年秋には長編ドキュメンタリー映画『太陽の塔』も公開となる。現在は国内外で活動する傍ら、社会的アート制作集団「NOddIN」でも創作を続けている。
あらすじ
同棲して三年になる寧子(趣里)と津奈木(菅田将暉)。
もともとメンタルに問題を抱えていた寧子は鬱状態に入り、バイトも満足に続かない。
おまけに過眠症のため、家にいても家事ひとつするわけでなく、敷きっぱなしの布団の上で寝てばかり。
姉との電話やメールでのやり取りだけが世間との唯一のつながりだった。
 一方の津奈木も、文学に夢を抱いて出版社に入ったものの、
週刊誌の編集部でゴシップ記事の執筆に甘んじる日々。
仕事にやり甲斐を感じることもできず、職場での人間関係にも期待しなくなっていた。
それでも毎日会社に通い、家から出ることもほとんどない寧子のためにお弁当を買って帰る。
 津奈木は寧子がどんなに理不尽な感情をぶつけても静かにやり過ごし、
怒りもしなければ喧嘩にすらならない。それは優しさであるかに見えて、
何事にも正面から向き合うことを避けているような態度がむしろ寧子を苛立たせるが、
お互いに自分の思いを言葉にして相手に伝える術は持っていなかった。
 ある日、いつものように寧子が一人で寝ていると、部屋に安堂(仲里依紗)が訪ねてくる。
かつて津奈木とつき合っていた安堂は彼に未練を残しており、寧子と別れさせて彼を取り戻したいと言う。
まるで納得のいかない話ではあったが、寧子が津奈木から離れても生きていけるように、
なぜか安堂は寧子の社会復帰と自立を手助けすることに。
こうして寧子は安堂の紹介で半ば強制的にカフェバーのバイトを始めることになるが…。
STAFF
原作 :本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)
監督・脚本:関根光才
出演者
趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美
松重豊
石橋静河 織田梨沙
仲里依紗